カラフル☆デイズ

不安の影



「まひる、夏休みの宿題はちゃんと終わらせたのか?」


リビングで呑気にテレビを観ていた私に、側を通り掛かったあさ兄が訊ねてきた。


テレビを観ていたと言っても、それは一時間前の話で、現在は微睡(まどろ)みのBGM代わりになっている。


「う……ん、ちゃんと、終わっ……てる」


返事をするのも億劫な中、それでもなんとか返事をする。


晩ご飯を食べ終え、お腹が適度に満たされた今、うとうとした状態が心地良すぎて何もしたくない。


「明日からまた学校が始まるんだから、眠いならもう部屋に行って寝な」


あさ兄が、私の肩を軽く揺らした。


「うーん……、あとちょっと……だけ……」




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