カラフル☆デイズ
「許可すると思ってるのか?第一、お前は今年受験生だろ?」
「バイトしたくらいで落ちるなら、最初から受験なんてしねぇよ」
世の中の受験生を敵に回すようなセリフを、セイ兄はサラッと吐いた。
当初はうちの経済状況を考えて、大学受験はしないって言っていたセイ兄。
だけど、あさ兄が「逆に、大学に行かないって遠慮される方がつらい」ってセイ兄に言ってたことを覚えている。
その時、ちょうど私もリビングにいて、あさ兄はセイ兄だけじゃなく、私にも言い聞かせる様に話してきたから。
「就職の幅も広がるし、自分の代わりにもお前には大学に行って欲しい」と後押ししたことで、セイ兄は大学受験を決意したんだっけ……。