カラフル☆デイズ

その代わり、国立一本に絞ったことからも、セイ兄が受験を舐めて掛かっているんじゃないってことは判る。


甘く見てる訳でもなくて、自分の力を過信してる訳でもなく――単純に、セイ兄にはそう言ってのけるほどの学力がある訳で。


『バイトするくらいで落ちるなら』というだけあって、中学時代だけでなく、高校に入ってからの三年間も、セイ兄はテストで常に首位をキープしている。


「俺が言ってるのは、何も受験に限ったことだけじゃない。お前が放課後にバイトを入れたら、まひるがこの家に一人きりになるだろ」


そこんトコ、判ってる?と訊ねるあさ兄に、すぐさま反論すると思っていたセイ兄の声はいつまで経っても聞こえてこない。


「それとも、まひるのことは、例の彼に任せるつもりなのか?」



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