カラフル☆デイズ

「静夜……、悪い。こうなったのも俺の所為だ。俺が干渉しないことをまひるが余りに喜ぶものだから、この方が良いのかもしれないと、つい気を抜いてた」


あさ兄がダイニングチェアから立ち上がった気配を感じる。


一層声を潜めたことから、より私には聞かせたくない話をするつもりで、セイ兄の隣に移動したのかもしれない。


「朝陽だけの所為じゃない。俺だって、まひるの好きなヤツが、まひると同じ誕生日だって聞いた時から、嫌な予感はしてたんだ……」


それなのに、同じ学校にいるにもかかわらず、アイツとの関係に気付きもしなかった――と、セイ兄が続ける。


だから、こうなったのは俺の所為でもある、って。


私には、さっきからセイ兄やあさ兄が言ってることの断片すら、理解することが出来ない。


一体、二人で何の話をしているの……?


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