カラフル☆デイズ

「――まひる、大丈夫か?」


私を気遣う様に顔を覗き込んできたあさ兄に、コクリと頷く。


本当は、あさ兄が話してくれたことを理解しようとするだけで精一杯で、感情がまだ追い付かない。


判ったのは、今まで知らなかったお父さんの事故に関する事実。


それから、セイ兄と深月先輩の確執の原因。


私以外の皆が、あれからずっと苦しんできたってこと。


そして、それは今も尚、続いているってこと――。


「とりあえず、今日はもう寝よう」


な?と言って、私の返事を待たずに、あさ兄が握っていた手の力を緩めた。


他にもまだ訊きたいことはあるのに。


あさ兄が昼夜掛け持ちで働いているのが、どうして深月先輩の所為なの?とか。



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