カラフル☆デイズ
「私ならまだ平気っ。だから……っ」
とっさにあさ兄の手を握りしめ、すがる様に見上げる。
「ごめん、俺の方が少し疲れた、かな……。出来ることなら、まひるには知られたくなかったことだし」
私が言ったのに、教えてって。
それなのに、この話を聞かせたことをどこまでも後悔して止まないといった様子で私の声を遮って謝るあさ兄に、これ以上強くなんて出られない。
小さく頷くと、あさ兄はホッと胸を撫で下ろした様にゆっくりと手を解いた。
変なの……。あさ兄相手に、まだ繋いでいて欲しかったって――そんな風に思うなんて……。
すーすーする手を、じっと見つめていたら
「少しだけ、まひるのことギュッてして良い?」
あさ兄のそんな声が聞こえた。
そして、その声に、考えるまでもなく自然と頷いていた――。