カラフル☆デイズ

  * * *


翌朝は、目覚めた時から既に緊張していた。


いつもは、休みが終わって新学期が始まることに少しだけ気が重くなるけれど、今年は夏休みに入った時から、早く夏休みが終われば良いのにって思ってた。


そしたら、また深月先輩と学校で毎日会えるから。


だけど今は、そんな気持ちはどこかへ行ってしまって、始業式の最中も、三年生の集団の中にいる深月先輩をいつもの様に目で追うことすら出来なかった。


深月先輩に会って、昨日あさ兄たちから聞いたことを確かめることが、ただただ怖い。


それでも勇気を振り絞って、屋上へと向かう。


約束をしている訳じゃないから、来ているかどうか判らないけど、もし先輩と会える可能性があるとしたらこの場所くらいだから。



< 304 / 420 >

この作品をシェア

pagetop