カラフル☆デイズ
どう考えたところで、私は深月先輩が大事にしていたお母さんを奪った相手の娘に変わりはなくて。
そんな私を、深月先輩が愛せる訳なんてないのに。
あさ兄やセイ兄の話を聞いても尚、そうは思いたくなくて、みっともなく気持ちに縋りついた。
本当は深月先輩を責める資格も、罵る資格もないのに、酷いと言葉が喉元まで込み上げてくる。
それを押し留める代わりに、手の中にあったストラップを深月先輩に押し付けた。
「これ、返します……っ」
「……要らない」
深月先輩が、素っ気無く拒否をして、私から顔を逸らした。