カラフル☆デイズ
両手で必死に口元を押さえ、声を押し殺そうとするのに抑えきれなくて――。
「ふっ……うっ……く」
『――まひるのことは、嫌いじゃない。初めは変な奴って思ったけど、一緒にいると不思議と楽しいっていうか、明るい気分になれるし』
そう言った時の深月先輩の、ぎこちなくて柔らかい表情と声が脳裏に浮かんでくる。
深月先輩が好き。
こんな状況になっても、すごく好き。
「うぅっ……ふぇ……」
きっと、この気持ちが薄まる日なんて、こない。
そう思えて、ますます涙が溢れた。