カラフル☆デイズ
頭の中が昨日のことにトリップしていたら、突然、廊下の方から女子の短い悲鳴が聞えてきて現実に引き戻された。
色めき立つ女子たちの声に驚き、ビクリと肩を揺らすと、千紗が肘で私の腕を小突いた。
「え……何?」
「まひる、ご指名みたいだよ?」
その言葉に教室の前方にある入り口を見れば、そこにはクラスの女子数名による人だかり。そして、その中央にはセイ兄が立っていた。
「何で……?」
茫然とする私の元へ、クラスメイトの鈴ちゃんが顔を真っ赤にして駆け寄ってきた。
それと同時に、セイ兄やセイ兄を囲んでいた女子たちが一斉に私の方を向いた。
「まひるちゃん、深山先輩がまひるちゃんを呼んで欲しいって……」
「鈴ちゃん、ありがと」