カラフル☆デイズ

「なら、どうして今朝、俺たちが起きた時にいなかったんだよ?」


「用事があるから先に行くって、ちゃんと置き手紙しといたでしょう?」


「……用事って?」


「友達の……相談に乗ってあげてたの」


こんな時、もっともらしい嘘を瞬時に思いつくことが出来れば良いのに、こんな苦しい言い訳しか浮かばない自分に悲しくなる。


それを見抜いたのか、セイ兄は矢継ぎ早に追及してきた。


「あんな朝早くから?友達って誰?それで、何の相談だって?」


返答に詰まって困惑する私を、セイ兄が鼻で笑う。


「ほらな、嘘をついたところで、まひるの場合はすぐにバレんだよ」



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