カラフル☆デイズ
喉の奥から熱が込み上げてきて、それが目の淵で涙に変わって流れ出る。
「……涙」
深月先輩が、グイッと親指で私の目元を拭った。
その仕草が優しくて、懲りずに勘違いしてしまいそうになる。
「……こうやって優しくするのも、何か裏があるんですか?」
「かもな」
皮肉を込めて口にしてみたものの、返ってきた深月先輩の言葉からは何の感情も読み取れない。
いつも肝心の深月先輩の気持ちが見えない。
「で、何?あの兄貴たちと喧嘩でもしたのか?」
「深月先輩には関係ありません!もしそうなら、何だって言うんですか?」