カラフル☆デイズ
「もしそうなら……弱ってるまひるに漬け込んで、兄妹の仲を掻き回してやろうかと思っただけ」
深月先輩がいかにもな意地悪口調で、わざと悪態をついた。
だって、本当に漬け込む気なら、わざわざこんなことを言うはずない。こんな偽悪的なことを言う人じゃない。
私に対して本気で恨んでいる様には見えないけれど、好意を持っている様にも見えなくて、何を考えているのか理解出来ない深月先輩に心が波立ってしまう。
「喧嘩なんかしてません。お母さんが亡くなったのは、私を産んだ所為だって、あさ兄たちが話しているのを聞いてしまっただけです! 深月先輩は私が苦しむのを見たかったんでしょう?これで満足ですか?少しは気が晴れましたか?」
勢いのまま発した言葉と挑発的に睨んだ私に、先輩は呆気に取られた様な表情で見下ろしてきた。
「……まぁ、ちょっとは満足だけど」