カラフル☆デイズ
何が起こったのか判らなくて、驚きの余りそのまま先輩の腕の中で固まっていると、耳元で深月先輩が囁いた。
「本当に、あの二人が『まひるの所為』だなんて言ったのか?」
直接そう言っていた訳ではなく、けれども私の所為には違いなくて、返事に迷ったまま動けずにいると、先輩は更に質問を重ねてきた。
「今まで、まひるの兄貴たちがまひるに隠してきたのは、どうしてだと思う?」
お母さんが死んだ直接の原因は、私を産んだ所為。
だけど、二人は私が聞いていない場においても、決して私の所為だって――私を責める様な言い方は少しもしてなかった。
むしろその逆で、必死に隠そうとしてた。
そのことからも、あの時のセイ兄の声からも、あさ兄の声からも、ちゃんと伝わってきた――私を大事に想ってくれてることが。