カラフル☆デイズ
「私が知らないでいることが……セイ兄たちの救い、だったの……?」
二人は苦しんでいるのに、私一人だけが何も知らずに、笑っていることが……?逆に羨ましいとか、ずるいって思うんじゃなくて……?
「本当に……?」
私の問い掛けに、セイ兄が力強く、しっかりと頷いた。
「だから朝陽は、葬式の時は決してまひるの耳に入らない様に、弔問客の会話に気を配ってたし、近所の人たちにもわざわざ頼んで回ってた」
「そうだったの……?」
「ん。それに、親がいないことで学校でまひるが傷付くことがないか気にしてたし、過剰なほどお前に干渉してたろ?」
確かに過剰に干渉していたけど、それは主に恋愛面に関してばかりだった気がする……。
そう言うと、セイ兄は「まぁ、それはそうなんだけど。古川や古川と繋がりのあるヤツと接触することがない様に気にしてた部分もあったと思う」と曖昧に苦笑した。