カラフル☆デイズ
「セイ兄、以前言ってたでしょう?誰の所為でもないって」
好きな人が出来たって話して、あさ兄と私が喧嘩した時。
『誰の所為でもないんじゃねーの?』って。
それとこれとは話が全然違うけれど、事故が起こった後の深月先輩とセイ兄の関係に関しては、私からすれば、どちらにも非があって、どちらにも非がない様に思える。
それって、結局は誰の所為でもないっていうことにならないかな?
そんな詭弁染みた話をする私を、セイ兄は鼻で笑うこともなく耳を傾けてくれる。
深月先輩にとって、私は同じ遺族であると同時に加害者の身内で、まったくの他人でもあるけれど、そんな私が深月先輩に言ったら駄目だろうか。
「事故のことに関しても、私はお父さんも深月先輩のお母さんも、どっちの所為だとも思いたくない。どっちも悪くないって思いたい」