カラフル☆デイズ
深月先輩にしてみれば、私にだけは言われたくないだろうし、押し付ける気もないけど、それでも、一緒に伝えたい気持ちがある。
お父さんたちが一緒にいたのも、疚しい理由なんかじゃないと、私の目に映っていたあのお父さんを信じたいから。
「事故が起こったのは、たまたま路面が凍結していただけで……ただ運が悪かっただけ」
自分の父親が運転していたことを棚上げにしてと、深月先輩が聞いたら腹ただしく感じるだろうけど、だけど私だってお父さんを失ったんだ。
どうして二人が一緒にいたのか判らない以上、その私が、こんな風に言ったら駄目なのかな?
「だから、過去にもう囚われないでって、そう言ったら駄目かなぁ?」
逆の立場だったら、どの口が言うんだって思われても仕方のないセリフ。
恨むことで深月先輩が救われるのなら、こんなこと言うつもりはないけど、だけど、今までの深月先輩を見てきたら、とてもそうには見えなかったから。
「深月先輩を恨んでた間、セイ兄だってずっと辛かったでしょう?誰かを恨み続けるのって疲れるでしょう?」