カラフル☆デイズ
「何って、勿論、まひるに対する気持ちを、に決まってるでしょ? その深月先輩とやらに、直接訊いてきてあげる!」
「ちょっ、千紗様!それだけは、やめて!!」
時代劇でお代官様に頼み込む町人みたいに、腕を千紗の方へと伸ばし、必死に頭を下げる。
そんなことされたら、ますます深月先輩に顔を合わせづらくなってしまう……!
「本当に、本当に、しないでよ? してって言う前振りじゃないからね!?」
「もう、判ったってば。そんなことはしないけど、でもさぁ、好きならちゃんと本人に言っといた方がいーよ?」
千里眼の持ち主である私が言うんだから、間違いないって!と自信満々に言い切る千紗に、「はいはい」と笑いながら返す。
お会計を済ませ、ご馳走さまとパフェのお礼を上機嫌に伝えてきた千紗の肩越しに、同じ店内で偶然にもあの人を見つけてしまった。