カラフル☆デイズ
極彩の色
今日はお昼に、あさ兄に牛丼屋さんへと連れて行ってもらえる。
「牛丼!牛丼っ!」
「すっげー…。たかが牛丼で、よくそこまでテンションを上げられるな」
セイ兄が呆れながら、ロンTの上にシャツを一枚羽織った。
車のキーを手にしたあさ兄がリビングに現れると同時に、ピンポーンと、タイミング良く玄関のチャイムが家の中に鳴り渡った。
「誰だろ?宅配便かな?」
「まひる、受け取って来い」と言う、セイ兄の命令に仕方なく従い、玄関へと向かう。
玄関を開けると、そこに立っていたのは配達員の人じゃなくて――
「深月……先輩、どうして……?」
私服姿の深月先輩が、思い詰めた様な表情で立っていた。