カラフル☆デイズ
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深山くんは昔から女子に人気があって、今もそうなんだろうなって思えるくらい変わっていなかった。仕事も独立して、個人の設計事務所を経営しているという話だった。
見た目と話の両方から、現在の彼が充実した生活を送っているのが伝わってきて、つい今の自分と比較して少しだけ引け目を感じてしまったけれど、お子さんの話を聞いて、私も深月を一人で育ててきたから親近感を持ってしまった。
男手ひとつで三人を育てるのはさぞ大変だと思うのに、相変わらず、大変だとか、そういったことを口にしない辺りが、深山くんらしいと思った。
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黙って読んでいたあさ兄が、ぽつりと「まひるみたいだな」と控えめに笑った。
「えっ、私?どこが……?」
「まひるは基本ポジティブだろ?素直に人を信じるし、いつもひたむきで、顔は母さん似なのに、性格はすごく父さん似だなって、前から思ってたんだ」
日記の『相変わらず、大変だとか――』の部分を指差して、あさ兄が私の顔をみてくる。
「判る。俺もそう思ってた。落ち込みはしても、割とすぐに復活するし。ささいなことを気にするくせに、やたら前向き」
「えー、そういうあさ兄やセイ兄だって、疲れてても疲れたとか大変だとか口にしないじゃない。あ、セイ兄はたまに言うかな?」
「は?まひるの子守りなんて、疲れるに決まってるだろ」と、セイ兄。
「いや、俺はまひるの顔を見れば疲れが吹き飛ぶけどな」と、あさ兄。
わいわい言い合いながら、日記の続きに視線を戻した。