カラフル☆デイズ

「……今、言ったろ?これから先、俺と一緒にいたら――いや、それ以前に許せるのか?」


「許すって何をです?さっき、先輩が言ってた、私を傷付けたってことですか?」


「それだけじゃなくて、うちの母親があの日同行しなければ、まひるのお父さんは車じゃなくて他の交通機関を利用したはずで、そうすればあの」


「過去とか、これからの心配とか抜きにして、ただ単純に好きなだけじゃ駄目ですか?」


先輩の言葉を遮り、ゆっくりと近付いた先で深月先輩の手に触れる。


「それに、以前にも言いましたよね?そんな風に話を逸らされる方がよっぽど傷付きます、って」


「逸らしてない。これは大事なことだから訊いてるんだ」


「私は傷付きません。不幸にもなりません。だから、深月先輩は、深月先輩の率直な気持ちだけ答えて下さい。私にとって大事なのは、それだけ」


長い長い話の終わりに聞きたいのは、深月先輩の私に対する、今の気持ち。



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