カラフル☆デイズ

「さすがの俺も、その発想はなかったな。静夜、そっちの才能あるんじゃないか?」


「どっちだよ……」


あさ兄とセイ兄のやり取りを見ているのは楽しいけれど、いつまでも付き合っていたら遅刻してしまいそうだ。


スマホを忘れていないことを確認すると、私はそっとその場を抜け出し、玄関へと向かった。


「じゃあ、行ってきまーす!」


玄関のドアを閉める直前に言い放つ。


奥からは、「まひる、待ちなさい。一緒に行くから」と、焦った様なあさ兄の声。


「あさ兄はついてこないで!」


そう言って、ドアを閉めて駆け出した。



< 416 / 420 >

この作品をシェア

pagetop