カラフル☆デイズ
「うっわー…。思い出した。千紗が昨日謝ってきたのって、水上くんに余計な話を振ったことに対してだと思ったけど、そこからして違ってたんだ」
千紗が謝ったのは、あさ兄に水上くんのことを話した件についてだったんだ。それによって、あさ兄が水上くんを牽制する行動に出たことに対して。
「やっと気付いてくれた。あの時点で、まひるもすぐに朝陽さんの仕業だって気付くと思ったの。それで、その朝陽さんに教えたのは、私だってことにもね」
それなのに、放課後になってもまだ、自分の彼氏を騙ってる人物って誰なのか考えるって言うから、まひるの鈍さにビックリしちゃったよーと、千紗が朗らかにのたまう。
「うっわー…」
もう『うっわー…』しか、口から出てこない。
無邪気に笑う千紗や、私の恋愛に関して傍若無人に振舞うあさ兄に、呆れて言葉を失う。
そして、そんな人たちが側にいるのに、ここまで鈍くいられた自分自身にも……!
「千紗とあさ兄が側にいる限り、私には一生彼氏が出来ないよ……!」