カラフル☆デイズ
仮に、本当に存在するとして――
「その“モテ期”というのは、私の場合、いつになったら訪れるの?」
私もこけしみたいに目を細め、けれど千紗みたいに笑みは浮かべずに、無表情で千紗を見つめる。
すぐに「その顔やめて……」と、千紗にツッコまれ、机に両肘をついて普通の表情で千紗の返事を待つ。
「うーん、まひるの場合は……もう既に第一期は来てると見た!」
「一体、私のどこにそれを見たのか教えて?」
「ズバリ、朝陽さんや静夜先輩の愛情を一身に受けてるトコ!」
今時、『ズバリ』と言う前置きにもビックリだけど、モテ期の対象に身内もカウントされることにもビックリだ。これは初耳だ。
そう口にすると、千紗は「まひるの場合は、特例だから」と言った。そんな特別は要らない。
人生において三回しかない貴重な回数の中に、そんな身内からの好意を無駄にカウントに含まないで欲しい。