カラフル☆デイズ
「まひる、とにかくそんな危ないヤツには近付かない様に」
判ったか?と、あさ兄が念を押す。
そういう自分だって、よっぽど危ない人なんだから、ぜひとも私には近付かないで欲しい。
「ま、むっつりなヤツなら、まひるだって近付きたくはないだろうけど」
あさ兄が安心しきった表情で、トントントンとリズミカルに残りの野菜を刻んでいく。
そんなあさ兄の態度に、私は人知れずやれやれ……といった心境で、首を振った。
「むっつりに、変態か……。ホント、私の周りってどうなってんだろ……」
もはや諦めに似た心境で呟く。
「つーか、お前もその顔で、あんまり“むっつり”とか連呼すんな」
そう言って、セイ兄がウンザリした様な表情で、私の頭を小突いた。