カラフル☆デイズ
「つーか、まひる。朝陽じゃないけど、本当にアイツには関わるなよ?」
セイ兄がこんなに真剣な表情をするなんて、ちょっと珍しいかも……。
もしかして、あの人……あさ兄が言う意味とは別の意味で危険な、要注意人物だとか?
あの不機嫌なオーラも様になってたし、不良とかだったりするのかな?
セイ兄の真剣な表情につられ、少しだけ緊張感が走る。
けれど、それを打ち砕く様に、セイ兄が次の瞬間には意地悪な表情を浮かべた。
「じゃないと、俺、アイツのこと朝陽に報告しなくちゃいけなくなるし、な?まひる嫌がるだろ、そーゆーの」
「嫌がるも何も、絶対やめてよ?あさ兄に余計なこと言ったら、あさ兄よりもセイ兄を恨むからね!?」
「俺だって、まひるに変な言いがかりつけられるのも、逆恨みされるのもごめんだから、こうやって前以って言ってんだろ」
“スパイ天国日本”なんて聞くけど、本当に私の周囲もスパイだらけだ。