カラフル☆デイズ
友達の千紗だけじゃなくて、二番目の兄であるセイ兄までもが、あさ兄の手先だなんて。
下手をすると、他にもあさ兄の手先が潜んでいたとしてもおかしくはない。
「セイ兄は、中立でいてくれると思ったのに」
「中立だろ」
「あさ兄に報告しようとする時点で、あさ兄寄りだよ!」
「朝陽に報告しないと小遣いをカットされるし、兄弟の真ん中って損だよなぁ」
セイ兄のいかにも不満そうな独り言に、この兄二人を持つ身としては、私の方がよっぽど損な立場だと思ってしまう。
「でもさ、どうしてあさ兄は、そこまで私に干渉してくるんだろう?」
「シスコンの変態だからだろ」
吐き捨てる様にセイ兄が即答する。
「保護者だから、の間違いだよな、静夜?ん?」
いつの間にかキッチンからこっちへ来ていたあさ兄が、セイ兄の頭に腕を乗せ体重をかけた。