カラフル☆デイズ
Days -Ⅲ-【唐突☆イエロー】
玉子と飴
「――あ、」
校内に設置された自販機の前で、私は思わず声を上げた。
それは、見知った人物だったからという理由だけじゃなくて、私が買おうと思っていたカフェオレが、たった今、目の前で売り切れてしまったからで……。
赤く点灯した売切ランプを物悲しく見つめている私に、その人――古川先輩が、怪訝そうに私の方を睨んできた。
「――何?」
「いえ、別に……」
仕方ない、今日はミルクティにしようと切り替えた私に、古川先輩は取り出したカフェオレの紙パックを私の目の前にチラつかせた。
「これが欲しかったわけ?」
もしかして、譲ってくれたり……する、とか?
「えぇ、まぁ」
「残念だったな。運がなかったと思って、他ので我慢しとけば?」
はぁ!?ホント、何なの、この人!