カラフル☆デイズ

あの時、まさかその場で食べるとは思わなかったけれど、私が差し出したたまごサンドをわずか二口で食べた古川先輩が言ったセリフ――。


「まるで、調理実習みたいな味だな」


不味くはないけど、美味くもないっつーか。


そう言ったのだ、あの嫌味な古川先輩は!!!


あさ兄やセイ兄は、間違っても私が作ったものに対してそんなことは言わない。それどころが、いつだって美味しそうに食べてくれる。


だから余計に、あんな風に言われたことが悔しくて、絶対にあの先輩に『美味しい』って言わせようと決めたのだ。


一方的にそんな目標を定め、毎日たまごサンドを差し入れる私に、先輩はいつも『イマイチ』とか『まあまあ』くらいしか言ってくれない。


今のところ、良くて『普通』止まりだ。


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