私を守ってくれる王子様はドS王子!?
俺はそっと立って玄関へ向かう。

今日もカップ麺だな。


「じゃーな」

そう言って俺は部屋を後にする。


アイツは見送りもしないで「はいはい」とだけ言ってご飯を食べていた。

見送りくらいしてくれてもいいのに。


って、なんで俺ショックうけてんの?

意味がわからん。


俺はしばらく髙杉の家の前でボーっと考えていた。

だから、またドアに頭をぶつける。


「イッタ!」

今日何度目だっつの。


「え??まだいたの???」

驚く髙杉。

「何回ぶつければいいんだ?てめぇ」

「だって、帰ったって思ったし」


まぁ、そう思うか。

だけど、勢いよく開けるバカいねぇだろ。


「いや…」

「出かけるからどいて」


出かける?こんな時間に?

何用だっつの。


俺はなぜか心配になった。

不思議と「送ってく」って言葉にしていたから、自分でもびっくりしている。


このときはまだ、何も知らなかったんだ。

俺の気持ち。
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