昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
「総帥のあなたが出る必要はありません。私も九州出身です。お任せください」
「言うと思ったよ。伊織、お前は必要があれば右京を手伝ってくれ」
フッと微笑み、伊織に目を向けた。
「はい。あと、鷹政さまと凛さまの式の件ですが、ホテルは押さえました。あと招待状も作成中です。おふたりの衣装ですがどうしますか?」
挙式の話で少し表情を緩める彼。
「俺だけなら洋装と答えるが、凛が着るならウエディングドレスも白無垢(しろむく)も見てみたいな」
凛の花嫁姿を想像して笑みを浮かべる俺を右京は後押しする。
「予算の心配はいりません」
「うちの大蔵大臣もこう言っている。伊織、両方手配しろ」
俺の言葉に伊織は破顔した。
「仰せのままに」
うちの者は皆俺と凛の婚約を喜んでくれている。それが嬉しかった。
ふたりが俺の書斎を出ていくと、書類を片付けてフーッと息をついた。
窓の外には月が浮かんでいるが、今日は夕日のように赤く見えた。
「不吉な月だな」
「言うと思ったよ。伊織、お前は必要があれば右京を手伝ってくれ」
フッと微笑み、伊織に目を向けた。
「はい。あと、鷹政さまと凛さまの式の件ですが、ホテルは押さえました。あと招待状も作成中です。おふたりの衣装ですがどうしますか?」
挙式の話で少し表情を緩める彼。
「俺だけなら洋装と答えるが、凛が着るならウエディングドレスも白無垢(しろむく)も見てみたいな」
凛の花嫁姿を想像して笑みを浮かべる俺を右京は後押しする。
「予算の心配はいりません」
「うちの大蔵大臣もこう言っている。伊織、両方手配しろ」
俺の言葉に伊織は破顔した。
「仰せのままに」
うちの者は皆俺と凛の婚約を喜んでくれている。それが嬉しかった。
ふたりが俺の書斎を出ていくと、書類を片付けてフーッと息をついた。
窓の外には月が浮かんでいるが、今日は夕日のように赤く見えた。
「不吉な月だな」