昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
「凛、眠いのか?」
鷹政さんに聞かれ、「ちょっと」と答えるが、もう半分目は閉じていた。
車の振動が心地いい。
なんだかずっと……こうしていた……い。
瞼が重くてもう目を開けられない。
いつの間にか寝ていて、気付いたら鷹政さんの膝枕で寝ていた。
「おはよう。って言ってもまだ夜だけど。もうすぐ着くよ」
彼が私の頭を撫でながらゆっくりと微笑む。
「私……寝ちゃったんですね」
私が起き上がると、彼は車の窓を開けた。
微かに波の音がする。それに潮の匂いも。
窓の外を見れば、海が見えた。
見覚えがある海――。
「ひょっとして葉山ですか?」
鷹政さんに確認すると、彼は笑顔で返した。
「ああ。俺と凛の始まりの場所だ」
彼と結婚する日に葉山に来られるとは思わなかった。
二時間くらい車に乗っていたのだろうか。
空は真っ暗で港の明かりが見える。
私がここを訪れるのも十年ぶりくらいだと思う。
懐かしい風景。
鷹政さんに聞かれ、「ちょっと」と答えるが、もう半分目は閉じていた。
車の振動が心地いい。
なんだかずっと……こうしていた……い。
瞼が重くてもう目を開けられない。
いつの間にか寝ていて、気付いたら鷹政さんの膝枕で寝ていた。
「おはよう。って言ってもまだ夜だけど。もうすぐ着くよ」
彼が私の頭を撫でながらゆっくりと微笑む。
「私……寝ちゃったんですね」
私が起き上がると、彼は車の窓を開けた。
微かに波の音がする。それに潮の匂いも。
窓の外を見れば、海が見えた。
見覚えがある海――。
「ひょっとして葉山ですか?」
鷹政さんに確認すると、彼は笑顔で返した。
「ああ。俺と凛の始まりの場所だ」
彼と結婚する日に葉山に来られるとは思わなかった。
二時間くらい車に乗っていたのだろうか。
空は真っ暗で港の明かりが見える。
私がここを訪れるのも十年ぶりくらいだと思う。
懐かしい風景。