不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ
プロローグ
駅前のメイン通りのスクランブル交差点を渡り、少し離れた場所にある一昔前に建てられたであろうロマンを感じるお洒落な洋館が目につく。
その建物の半地下にあるカフェ&ダイニングバー[コンフォルト]の階段を降りて行きドアの前に立った。照明に照らされたお洒落な重みのあるドアの前で、大きく深呼吸を一つ落とし、ドアを開けると、カランと音が鳴りカウンターの中にいる男性と目が合った。
「いらっしゃいませ」
にこりと笑みを浮かべた白髪の素敵なおじさまは、このお店のオーナーだ。
時折、息子さんが立ってたりするらしいが、まだまだ現役と夜遅くまで、カウンターから美味しいドリンクと料理を提供してくれるのだ。
「いつものでいいの?」
「はい」
それだけの会話でマスターがにこりと笑い、目の前に出てくるジンフィズは、ビールが苦手な私に、このカクテルを教えてくれた人がいたからだ。
度数の高さが、飲み過ぎ注意のお酒らしいが、少し甘い中にさっぱりとしたレモンと炭酸が口の中を爽快にしてくれるお気に入りのカクテル。
ビールの苦味が苦手なだけで、弱いわけではない私。
他にもたくさん種類があるのに、このカクテルばかり飲むのは、私にとって特別なお酒だからだ。
その建物の半地下にあるカフェ&ダイニングバー[コンフォルト]の階段を降りて行きドアの前に立った。照明に照らされたお洒落な重みのあるドアの前で、大きく深呼吸を一つ落とし、ドアを開けると、カランと音が鳴りカウンターの中にいる男性と目が合った。
「いらっしゃいませ」
にこりと笑みを浮かべた白髪の素敵なおじさまは、このお店のオーナーだ。
時折、息子さんが立ってたりするらしいが、まだまだ現役と夜遅くまで、カウンターから美味しいドリンクと料理を提供してくれるのだ。
「いつものでいいの?」
「はい」
それだけの会話でマスターがにこりと笑い、目の前に出てくるジンフィズは、ビールが苦手な私に、このカクテルを教えてくれた人がいたからだ。
度数の高さが、飲み過ぎ注意のお酒らしいが、少し甘い中にさっぱりとしたレモンと炭酸が口の中を爽快にしてくれるお気に入りのカクテル。
ビールの苦味が苦手なだけで、弱いわけではない私。
他にもたくさん種類があるのに、このカクテルばかり飲むのは、私にとって特別なお酒だからだ。
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