不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ
嫌な予感しかしない。
そんな時、高木から、珍しく誘いがあり、いつもの居酒屋に向かう。
「資材、どうですか?」
「飯島がいないだけで、派遣もパートも生き生きと作業してくれているよ」
「噂で、聖也さんが主任になるとか聞きましたけど」
「やっぱり、そうなるよな。嫌だ」
「でも、課長が断固拒否しているらしいので、異動は、なんとか防げると思いますよ」
「だといいんだがな」
「そうですよね。香恋ちゃんと一緒にお仕事できなくなりますからね。その間に、他所からきた男に、ちょっかいかけられたら心配ですもんね」
「お前が、香恋の名前を呼ぶの許してないけど」
「うわー、独占欲ですか⁈変わりましたね」
「うるさい。で、なに?意味深な発言は?その話があるから呼び出したんだろ」
「あっ、わかっちゃいました。もう、どれだけ香恋ちゃんが好きなんですか」
「お前…」
バシッと、頭を叩いてやった。
「うわっ、怒らないでくださいよ」
「最近、営業に異動になった宮内って人がいるんですけど、かれんちゃん、いえ、如月さんに接近中です」
まだ、言うかと高木を睨んだら言い直したので許してやる。
「はっ?聞いてないけど」