不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ
女って、か弱く見えて図太い生き物なのか?なんて思ったりもしつつ、自分の方は、思っていたより緊張していたらしく、喉が渇いていた。
「はぁぁ、俺の方が幸せで、おかしくなる」
潤いのない声で呟き、脳がバカになるのではと思うぐらい茹だっている。
「嫌だって言っても、手放してあげれないからな」
「私も、手放してあげませんよ。私だけの聖也さんです。聖也さん、モテるんですから、よそ見しちゃダメですからね」
メッと叱る口ぶりが、可愛いのだ。
よそ見なんてする気もおきないほど、香恋に溺れているのに。
「香恋こそ…あー、もう。可愛い嫉妬するなよ。嫉妬なんて無意味だって教えてやる。抱かせろ」
抱き上げて寝室へ向かう足をシャワーを浴びたいといい、止める香恋。
そんなこと気にする余裕なんて、前はなかったのに。
ここで無理矢理寝室に行っても、抵抗らしい抵抗なんてすぐになくなるのだが、彼女が望むなら浴室でゆっくりと俺の愛を感じてもらおう。
俺の動向を見つめる香恋の唇を塞ぎ、舌を絡めとり、舌先を擦り付けながらのキスで思考を奪って洗面所の前で、服が脱がしていく。
キスで蕩けた香恋は、欲望に素直になる。
ほんと、こういうとこが俺の性癖にくる。