不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ
ずっと空き部屋だった隣だった。
マジか⁈
そういうば、先月、女が勝手に出て、何かもらっていたことを思い出していたら、如月が目を覚ましたらしい。
『主任?』
掠れた声が、またたまらない。
俺が、彼女をそうさせたのだと思うと、また抱きたくなる。
ごまかす為に、隣人らしいということを話たら、驚いていた。
『…えっ、えー。あの隣の激しいエッチをする人が主任?』
やっぱり、聞かれていたらしい。
隣がずっと空いていたのは、壁が薄いせいもあるが俺の夜の行為のせいで、不動産が紹介しにくく、誰も入らなかったのだった。
防音があるとこに引越しやホテルですればと思ったこともあるが、通勤に便利な立地で、引っ越し難い。そして、ホテルだと、気分が乗らず昂らないのだ。
普段、穏和な主任を演じている為か、ストレス発散に女を抱く俺は、S気質な面があり、誰かが聞いているかもと紙一重の緊張感の中で女が乱れる姿に燃える。
諸々とお互い気まずい中、急に思い出したように彼女がどうとか言い出して、慌てふためく。
そんな表情も、かわいいと思う。
とりあえず落ち着かせる為に、彼女がいないことを打ち明け、夜の行為はナンパかセフレと暴露する羽目になる。