不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ
「いやー、優香ちゃんが自爆したパターンだよね。香恋ちゃん」
「そうですね。とうまサン」
片言調で、返事すると、優香も自爆した原因が自分だとわかり、更に真っ赤になっている。
いやー、人ごとだからか、かわいいなーと微笑ましく見ていた。
そこから、持ち直し開き直った優香と、斗真さんと私で、経理課行きつけの居酒屋へ向かった。
適当に頼まれた品と、ビールが3つと、烏龍茶が1つ。
烏龍茶は私、まぁ、どちらかが2杯飲むのだろう。
「で、2人は付き合うことになったんだ?」
先手必勝と、先に切り出したのは私だった。
「そうなんだ。もう、連休中、押し倒して、いやいや押して押して口説きました」
横から、優香の肘付きが入るが、斗真さんは、嬉しそうだ。
聞こえなかったことにしてあげよう。
「よかったね。斗真さん、優香のこと泣かせたら、ただじゃすみませんよ」
「もちろん。可愛がります。ほんと、かわいいんだよ…ツンツンしてるくせに、甘えたで…」
「斗真、ほんとやめて…」
声を遮る優香は、顔を真っ赤にさせている。
決して、お酒のせいではありませんね。
そんな、優香を愛しそうに見つめる斗真さんと優香を微笑ましく感じる。
一気にビールを煽って飲んだ優香は、2杯目に突入。