不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ

そんな会話をしてからの、よく朝からの会議。

「製品管理課の社員への苦情、いや訴えがあった。女子従業員の一部同士で仲互いが頻繁におこり、皆、長く続かない。その上、製品違いのトラブルが頻繁に起こっている。それに加え、毎回、何件も在庫数が合わないとくる」

聞いてるだけで、げんなりだ。

内容は、あってはならないことだらけだで、面倒くさいと思うのは、社会人として失格だろうかと、己自身に失笑してしまう。

それくらい思ってもいいだろう…
そいつらのせいで、最低３ヶ月は、香恋と社内で顔を合わす機会が減るのだから。

「そこで、大小路主任には、ここ最近続くトラブルの原因の究明に加え、彼女達の指導と、改善の手立てを考え提案してほしい。彼女が主任になってから、資材部のトラブルは目に余る。我々は、彼女をきることも念頭においている。そこで、君には彼女の動向も観察し報告を頼む。それ次第で今後の方向を決めたいと思っている」

名前を聞かなくても、誰なのかわかってしまう。

「飯島　香織ですね」

そうだというように、その場にいる皆が頷き、げんなりした気持ちが、更に降下する瞬間だった。

俺の同期で、いまだ独身の彼女。

別に独身なのはいい…問題は、性格だ。