不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ

昨日は、資料作成などの面倒な案件は、製品管理課内の誰かに任せて、できあがれば、自分へと持ってくるよう指示している。それを自分がしたかのように振る舞うのだから、作成した者にすれば不満でしかない。

社内での俺は、徹底して穏和な雰囲気で、優しい口調を崩さない。数日でパートや派遣と世間話するまで打ち解けると、不満の声を聞くようになった。

まず、人が続かない理由は、指導する立場の者が、きちんと手順リスト通り教えていないことがわかった。
手順通りに教えていないばかりに、教えてもらっていない、教えたとお互いの意見が食い違い、対立する。
パートや派遣同士でも、仲がこじれている状態。

ただ、製品を数えるだけの簡単作業だろうが、似たような製品が数多くあり、製品ナンバーも似ていて間違いやすい。その為、バーコードで管理されているはずなのだが、社内で管理するバーコード自体の貼り間違えや、似た製品の確認ミスにより、別の製品を出荷するという事態。
人手不足により、一人の作業の負担が多いせいもあるだろうが、きちんと手順を踏んで作業していれば、防げる内容だ。
ミスを許す訳ではないが、反省し、同じことを繰り返さないよう指導し、防止策をたてるのも社員の勤めだ。それを、一方的に責め立てられては、辞めたくもなる。
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