いたい、いたくない


「痛がって、泣いて、可愛い声出すのも。ぜんぶ俺が与えて、俺だけが見ることができて…めちゃくちゃ幸せって思ってた。ゾクゾクした。でもね…」


そっと、くちびるに指が這う。




「千花が絶対俺のこと好きにはならないって思うたび……死ぬほど、胸がいたい」




──えっ……?

真純くんの言葉に、ぜんぶが覆された気分に陥った。



好きにはならない……

好きには…


わたしが、真純くんを……



今まで噛みつかれてきた部分が
ジンと疼きはじめる。

そして、熱を持っていく。


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