結婚の意味


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『まずコンセプトを決めようと思う』

主任の言葉で相良君がホワイトボードに書き込んでいく。
ここから決めないともちろん内装も変わってくる

一番基盤になる仕事だ

『・・・お花とかどうでしょうか。
今、若い人たちの間でドライフラワーが流行っています。こういう特別な時でないと、お花を見るという事はないかと』


『・・・お花っと』

佐野らしいアイデアだ。たしかに女子の心つかむだろう。だがこれだと大きな問題がでてくる

『佐野さんのお花の予算知っていますか?』

『いいえ。』

藍沢さんはやはりここをつっこんできた。

『たとえ契約している所でもいい値段がします。ではないと綺麗ではないからです

では予算の少ないお客様はどうしますか??』

『それは』

そこをつかれると痛い。正直お花代がたかいのだ。それでそのお花を省いて、予算をさげるかたもたくさんいる

『他ないか』

氷川主任が聞くと、瀬川さんがたった

『さっきの彼女の話ではありませんが。森や自然をイメージできるほうがいいかと。たくさんのお花は無理でも田園をつくることはできます

それでしたらメンテナンスもかかりますが、そこの家主であるかたも元々はデザイナーと伺いました
きっと協力してくれるかと思います』

瀬川さんさすがだ。相手の職歴などをみて判断したんだろう。それだと。相手も協力をしてくれやすい
なによりも写真映えがする

それに低コストですむんだ


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