義理のお兄ちゃんの学園プリンスに愛されちゃってます~たくさんの好きをあなたに~
「ありがとうございました、小鳥遊先輩!」
教えるのも終わって、二年生のその子が笑みを浮かべてお礼を言うのが見えた。渉もにこっと笑って「またわからないことがあったら聞いてくれ」と言って次の子の質問に移っていった。
それを見ながら、梓はなんだかそわそわしてしまってたまらなかった。計算は上の空になってしまう。
なににそわそわしているのかがわからない。
ただ、視線の先にはずっと渉がいた。
後輩に質問して回って……渉に話しかけられたり、なにか教えてもらったりすれば、女子後輩はみんな嬉しそうな様子を見せた。
学園の王子様が自分だけを見てくれているのだ。嬉しいに決まっている。
ただ、梓は自分も一応同じように話しかけてもらったというのに、どこか、そう、不満ともいえるだろう感情を感じてしまっていた。
ああいうふうにしてくれるのは、私だけじゃないんだ。
当たり前のことを思ってしまい、もっとよくわからなくなった。
教えるのも終わって、二年生のその子が笑みを浮かべてお礼を言うのが見えた。渉もにこっと笑って「またわからないことがあったら聞いてくれ」と言って次の子の質問に移っていった。
それを見ながら、梓はなんだかそわそわしてしまってたまらなかった。計算は上の空になってしまう。
なににそわそわしているのかがわからない。
ただ、視線の先にはずっと渉がいた。
後輩に質問して回って……渉に話しかけられたり、なにか教えてもらったりすれば、女子後輩はみんな嬉しそうな様子を見せた。
学園の王子様が自分だけを見てくれているのだ。嬉しいに決まっている。
ただ、梓は自分も一応同じように話しかけてもらったというのに、どこか、そう、不満ともいえるだろう感情を感じてしまっていた。
ああいうふうにしてくれるのは、私だけじゃないんだ。
当たり前のことを思ってしまい、もっとよくわからなくなった。