ずっとあなたが好きでした。
side 愛美
(なんてつまらない……)



私が送ったLINEは、本当につまらないものだった。
広瀬さんもきっとそう思ったはずだ。
なのに、律儀に返信をくれた。
内容はつまらないものだったけど、それは私がそうさせたようなもの。
返信をくれただけでも、優しい人だと思う。



やはり、LINEの交換なんてしなければ良かった。
広瀬さんと私がうまくいくはずなんてないのだから。



ちょっと焦り過ぎたかな。
佳那に無理を言って、合コンに参加させてもらったけど、カップルにはなれなくて…
これは、ショックだったなぁ。
だって、カップルになれなかったのは、女性では私だけだったんだもの。
私って、そんなに魅力のない女だったんだって、かなり落ち込んだ。



そんな時、広瀬さんが声をかけてくれて…
私が余程、気の毒に見えたのかな?
やっぱり、広瀬さんは優しい人なんだろう。
だから、その優しさに応えるため……いえ、そうじゃない。
私は自分が魅力のない女だってことを認めたくなかったんだ、きっと。



それに、無理を言って参加させてもらった合コンだから、なんとしてもカップルになりたかったのかもしれない。



だから、広瀬さんとLINEを交換して…



そして、後悔した。


< 17 / 88 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop