ずっとあなたが好きでした。
*
「本当に面白かったです。
正直言って、今日の映画がSFファンタジーだと聞いた時、多分よくわからないだろうなぁって思ってたんです。
でも、そんなこと全然なくて……」
愛美さんは、小さなイタリアンのお店に僕を連れて行った。
パスタが食べたかったそうだ。
中年の夫婦が営む家庭的な店だった。
僕は正直言って、パスタもどうでも良かったんだけど、でも、意外と美味しくて…
食べてるうちに、昂っていた気持ちも少しずつ、落ち着いていた。
翔子に彼氏がいたって、何の不思議もないことだ。
僕だって、今日は愛美さんと一緒だった。
馬鹿馬鹿しい。
気にするようなことじゃないのに…
「広瀬さんは、SFとかファンタジーがお好きなんですか?」
「え?えっと…は、はい。
嫌いではないです。
い、いや…特に好きってわけでは…」
僕は、言い訳がましく何を言ってるんだ。
好きじゃないか、そのジャンルが。
きっと、翔子の影響で好きになったことが引っかかってるんだ。
僕はなんて小さな男なんだろう。
こんなことで意地を張ったって、何がどうなるっていうんだ。
「……好きです。」
「え?」
「SFやファンタジーが、実は好きです。」
「……やっぱり。」
愛美さんがくすりと笑った。
「本当に面白かったです。
正直言って、今日の映画がSFファンタジーだと聞いた時、多分よくわからないだろうなぁって思ってたんです。
でも、そんなこと全然なくて……」
愛美さんは、小さなイタリアンのお店に僕を連れて行った。
パスタが食べたかったそうだ。
中年の夫婦が営む家庭的な店だった。
僕は正直言って、パスタもどうでも良かったんだけど、でも、意外と美味しくて…
食べてるうちに、昂っていた気持ちも少しずつ、落ち着いていた。
翔子に彼氏がいたって、何の不思議もないことだ。
僕だって、今日は愛美さんと一緒だった。
馬鹿馬鹿しい。
気にするようなことじゃないのに…
「広瀬さんは、SFとかファンタジーがお好きなんですか?」
「え?えっと…は、はい。
嫌いではないです。
い、いや…特に好きってわけでは…」
僕は、言い訳がましく何を言ってるんだ。
好きじゃないか、そのジャンルが。
きっと、翔子の影響で好きになったことが引っかかってるんだ。
僕はなんて小さな男なんだろう。
こんなことで意地を張ったって、何がどうなるっていうんだ。
「……好きです。」
「え?」
「SFやファンタジーが、実は好きです。」
「……やっぱり。」
愛美さんがくすりと笑った。