ずっとあなたが好きでした。
ただ、ひとつだけ残念だったのは、次の約束が出来なかったこと。
また、一緒に映画を見に行きたいと言ったら、潤さんは了承してくれた。
ただ、今、仕事が忙しいから、はっきりと会う日を決められない、と。



話してた時の雰囲気では、それは嘘ではないように思えた。
広瀬さんは、楽しそうに見えたから。



（だけど……）



そんなのは私の勝手な思い込み？
もしかしたら、本当は嫌だったのかな？
でも、はっきりと断れないから、あんなことを？



それならそれで仕方がない。
しばらくはLINEや電話でやりとりをして、様子をみてみよう。



今日も、もう少しゆっくりしてくれば良かったかな。
ドルチェを食べた後、これからどうするか訊いてみたら、任せるって言われて…
どこかに遊びに行くには半端な時間だったし、空が曇って来てたから、急に洗濯物のことが気になって…
だから「今日はもう帰りましょうか？」って言ったら、その時の広瀬さん、なんとなくホッとしたみたいな顔してた。



（もしかして、私……好かれてないのかな？）



そんなことを思ったら、だんだん気分が滅入ってきた。
< 36 / 88 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop