愁い流して

トレーズ

「ん、、、」



目が覚めた



朝のようだ



体が痛い



上半身を両手で起こし辺りを見回すとタイムスリップする前の景色に似ていた



土方さんと別れる前の林に戻ってきたのだろうか



?「おい」



後ろから声を掛けられた



ああ、久しぶりに聴く聞き馴染みのあるあの声だ



ゆっくり振り返る



「土方さん、、、」



名前を呼ぶと土方さんは走ってきて私を強く抱きしめた



土方「お前!一ヶ月もどこに行っていたんだ!」



「ごめんなさい」



土方「もう急にいなくなったりするなっ、、、」



「はいっ、、、」



掠れた声でしか返事ができなかった



土方さんが想像外の余裕のない状態で驚いたのか
そうさせてしまったことにより土方さんが強く抱きしめてくれたのに自分がついていかないからなのか
それが嬉しかったからなのか
申し訳ないようなそんな思いをさせてしまったからなのか胸が苦しくなった
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