恋する乙女はまっしぐら~この恋成就させていただきます!~
「…はい…」
「もしもし、私です!本多真琴です!
おっ沖田先生ーっっ!おはようございます!」
メッセージを見て、興奮して思わず時間なんて確認せずにタップした先生へのダイヤル画面。
すぐに出た低めのかすれた声に寝起きなことを理解した。
「今……何時だ…?」
「えっ?何時?」
少し不機嫌なその声に、部屋の時計を見て興奮していた体温が一気に下がる。
「うっっ!!!
ごめんなさいっ!こんな時間にごめんなさい先生っ!」
時間なんてみてなかった…。
嬉しくて飛び起きてすぐに電話しちゃったんだ。
私の携帯アラームは、早番勤務の起床時間に合わせた3時半。今は3時40分だ。
アラームを止めて目にした携帯には沖田先生からのメッセージが届いていた。
『明日は恋人として振る舞うからお前も俺に見惚れずにしっかり役目を果たすんだぞ。
上手くできたら半年間チャンスをやる。頑張って俺を落としてみろ。ただしお前のほうが俺に溺れ過ぎないようきをつけろ。明日の詳細はまた明日連絡する。
お休み、真琴』
真琴と名前を呼ばれていることが嬉しくてそのままの勢いで調子にのって電話をかけてしまったのだ。
失敗した…。
「沖田先生、ごめんなさい…今は3時40分です…。
起こしちゃってすみません。切りますね、お休みなさ…」
「まて。…切るなよ。起こしたんだからすぐ切るな。
お前…いつもこんな早く起きてるのか?」
低音で不機嫌だった声色は、若干やわらかなものに変わり少しだけ安堵する。
「はい。早番だと4時半出勤なんです。
寝るのが早いのでさっき先生からのメッセージに気がついて…」
「あーっ…悪い…。俺も遅い時間に連絡したな。
本当ならマイナス10点だがお互い様だから今回は帳消しだ」
「なんですか⁉そのマイナス10点って!」
「ん?俺の恋人になる為の評価点だよ」
電話の向こうで先生がクスクス笑う声が聞こえる。はっきり目が冷めたのだろうか、いつもの意地悪な先生だ。
「なんですかそれっ!!満点になれば正式な恋人になれるんですか?」
「そうだな、はっきりした基準がほしいだろ?そのほうが着地点がわかりやすいし、いかに俺を落とすのが困難かわかりやすい分半年後に諦めやすいだろ」
私の眉間に思いっきりしわがよる。
さっきまで幸せでポカポカと温かかった心の中が、ぎゅうっと締め付けられて息苦しい。
沖田先生は少し私を近づけたと思うと、いつもすぐに突き放してけっしてその距離を縮めてはくれない。
悲しくて苦しくて、やっぱりこの人の側にはいれないのかと心が折れそうになる。
「もしもし、私です!本多真琴です!
おっ沖田先生ーっっ!おはようございます!」
メッセージを見て、興奮して思わず時間なんて確認せずにタップした先生へのダイヤル画面。
すぐに出た低めのかすれた声に寝起きなことを理解した。
「今……何時だ…?」
「えっ?何時?」
少し不機嫌なその声に、部屋の時計を見て興奮していた体温が一気に下がる。
「うっっ!!!
ごめんなさいっ!こんな時間にごめんなさい先生っ!」
時間なんてみてなかった…。
嬉しくて飛び起きてすぐに電話しちゃったんだ。
私の携帯アラームは、早番勤務の起床時間に合わせた3時半。今は3時40分だ。
アラームを止めて目にした携帯には沖田先生からのメッセージが届いていた。
『明日は恋人として振る舞うからお前も俺に見惚れずにしっかり役目を果たすんだぞ。
上手くできたら半年間チャンスをやる。頑張って俺を落としてみろ。ただしお前のほうが俺に溺れ過ぎないようきをつけろ。明日の詳細はまた明日連絡する。
お休み、真琴』
真琴と名前を呼ばれていることが嬉しくてそのままの勢いで調子にのって電話をかけてしまったのだ。
失敗した…。
「沖田先生、ごめんなさい…今は3時40分です…。
起こしちゃってすみません。切りますね、お休みなさ…」
「まて。…切るなよ。起こしたんだからすぐ切るな。
お前…いつもこんな早く起きてるのか?」
低音で不機嫌だった声色は、若干やわらかなものに変わり少しだけ安堵する。
「はい。早番だと4時半出勤なんです。
寝るのが早いのでさっき先生からのメッセージに気がついて…」
「あーっ…悪い…。俺も遅い時間に連絡したな。
本当ならマイナス10点だがお互い様だから今回は帳消しだ」
「なんですか⁉そのマイナス10点って!」
「ん?俺の恋人になる為の評価点だよ」
電話の向こうで先生がクスクス笑う声が聞こえる。はっきり目が冷めたのだろうか、いつもの意地悪な先生だ。
「なんですかそれっ!!満点になれば正式な恋人になれるんですか?」
「そうだな、はっきりした基準がほしいだろ?そのほうが着地点がわかりやすいし、いかに俺を落とすのが困難かわかりやすい分半年後に諦めやすいだろ」
私の眉間に思いっきりしわがよる。
さっきまで幸せでポカポカと温かかった心の中が、ぎゅうっと締め付けられて息苦しい。
沖田先生は少し私を近づけたと思うと、いつもすぐに突き放してけっしてその距離を縮めてはくれない。
悲しくて苦しくて、やっぱりこの人の側にはいれないのかと心が折れそうになる。