恋する乙女はまっしぐら~この恋成就させていただきます!~
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真琴からの携帯メッセージに気がついたのは、午後の外来診療を終え、夕方の病棟回診を終えて医局に戻り、そろそろ上がろうとようやく思い出したように携帯を手にした時だった。
手にした携帯画面の時刻は8時を過ぎていて、彼女からのメッセージは、時間がとれるなら一緒に夕飯でも食べないかという内容で、メッセージが送られできた時間は16時。
いつもなら一息ついてコーヒーを手にしている時間だった。
(タイミングのわるい奴だ)
ため息が漏れたが彼女のことだ。
たぶん、ずっと携帯を手元において返事はまだかとソワソワしているに違いない。
そんな姿が想像できて、打ちかけたメッセージを削除して、彼女に電話をすぐにかけると、案の定、ワンコールで元気な声が耳に飛び込んできた。
「はいっ!!
もしもし、本多です!
沖田先生お疲れ様です」
必要以上に院内で噂され、注目を浴びて鬱陶しくて煩わしい1日を過ごし、心身ともに疲弊していた俺だったが、元気な彼女の声を耳にしてスウッと身体の力が一気に抜けた。
今日は仕事も忙しく、身体もかなり疲れていて、コンビニでも寄って早く帰宅して横になるつもりだった。
それなのに、耳に飛び込んできた彼女の明るく元気な声に、俺は無性に彼女の顔が見たくなり、少しの時間でも一緒に過ごしたい衝動に駆られて、気がつけば
「悪い、連絡遅くなった。
飯に行くから付き合ってくれ。今から迎えにいく」
と彼女の都合も聞かずに口走っていた。
ドタバタ慌てている音が耳に入り
「どれくらいで着きますか?」
と焦っている声がまた可愛らしくてついついいじめたくなってしまう。
「もう出る」
まだ白衣を着たままで医局にいたがわざとせかすようにそう告げると
「ひゃぁっ!
待って待って待ってぇぇーっ!!
すぐ、すぐに支度します!」
とプツンと切られた電話に笑いがこみ上げた。
真琴からの携帯メッセージに気がついたのは、午後の外来診療を終え、夕方の病棟回診を終えて医局に戻り、そろそろ上がろうとようやく思い出したように携帯を手にした時だった。
手にした携帯画面の時刻は8時を過ぎていて、彼女からのメッセージは、時間がとれるなら一緒に夕飯でも食べないかという内容で、メッセージが送られできた時間は16時。
いつもなら一息ついてコーヒーを手にしている時間だった。
(タイミングのわるい奴だ)
ため息が漏れたが彼女のことだ。
たぶん、ずっと携帯を手元において返事はまだかとソワソワしているに違いない。
そんな姿が想像できて、打ちかけたメッセージを削除して、彼女に電話をすぐにかけると、案の定、ワンコールで元気な声が耳に飛び込んできた。
「はいっ!!
もしもし、本多です!
沖田先生お疲れ様です」
必要以上に院内で噂され、注目を浴びて鬱陶しくて煩わしい1日を過ごし、心身ともに疲弊していた俺だったが、元気な彼女の声を耳にしてスウッと身体の力が一気に抜けた。
今日は仕事も忙しく、身体もかなり疲れていて、コンビニでも寄って早く帰宅して横になるつもりだった。
それなのに、耳に飛び込んできた彼女の明るく元気な声に、俺は無性に彼女の顔が見たくなり、少しの時間でも一緒に過ごしたい衝動に駆られて、気がつけば
「悪い、連絡遅くなった。
飯に行くから付き合ってくれ。今から迎えにいく」
と彼女の都合も聞かずに口走っていた。
ドタバタ慌てている音が耳に入り
「どれくらいで着きますか?」
と焦っている声がまた可愛らしくてついついいじめたくなってしまう。
「もう出る」
まだ白衣を着たままで医局にいたがわざとせかすようにそう告げると
「ひゃぁっ!
待って待って待ってぇぇーっ!!
すぐ、すぐに支度します!」
とプツンと切られた電話に笑いがこみ上げた。