恋する乙女はまっしぐら~この恋成就させていただきます!~
「星…。お前、男と付き合ったことあるよな」

「あっありますよ!!
いくつだと思ってるんですか」

むうっと膨れて俺をにらみ、さっきからくるくる表情が代わり見ていてあきない。

すぐにその顔はぱっと真っ赤になり、どうやら自分の間違いに気がついたようで

「…先生のバカ…変態…エッチ…」

と小さな声で呟き目を伏せて肩を落としてうつむいた。


「せっかく、誰も知らない先生の日常に私だけ入れてもらえたのかなって…

…特別なのかなって。

勝手にちょっと期待して舞い上がってたのに…。

私の勘違いで図々しかったですね」

なんなんだよ。
こいつ…めちゃくちゃ可愛いだろ。

今にも泣きそうなその顔に、思わず抱きしめたい衝動にかられる。

思えばこの7年、俺の周りをストーカーのようにうろついて、しつこいくらいに好きだ好きだと俺に言い続けてきた。

そうだ、気づけばいつも俺の視界の中に真琴は勝手に入っていた。

いや、俺の方がいつのまにか彼女を視界に入れていたんだろう。

近づけてしまった彼女との距離を改めて後悔する。

これ以上、近づけないために。

自分が揺るがないように。

俺は彼女にこれからについてはっきりさせるために、今日しようと思っていた話を切り出した。
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