リアル
真実が席に戻ってきた。


真実の顔色が変わった。


アタシと茜が吉田の横を固めたからだ。

真実の少し悔しそぅな顔がアタシには気持ちよかった。


真実は吉田が自分をかまうのを待った。

その間得意のボディタッチで吉田の従業員を相手にする。


見るからに吉田にヤキモチを焼かせる手だと思った。


いつも以上に甘えた声をだす。


けれどアタシと茜は負けていなかった。

そんな真実に目がいかない様、吉田を盛り上げた。


「麻波ちゃんも茜ちゃんも若いからテンション高いねぇ~♪」


吉田が酔った口調で言った。


「えぇ~若くないですよぉ~。」


真実をチラっと横目で見ながらアタシは言った。


真実の顔色が一瞬変わったがアタシは気にしなかった。


茜と二人、キャッキャッとはしゃいでみせた。


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